最近は、民宿という所に泊まったことがある人が少ないこともあって、民宿ってどうゆう所? っていう方が増えています。ホテルや旅館などと、民宿の違いってなんでしょうか。
まずなんと言っても、料金が安い。石垣や本島のホテルなどは、安いと言っても1万円以下というところはほとんどないです。しかも、シーズン中は
割り増し料金になります。
その点、民宿はたいていどこも5千円前後。しかもシーズン割り増しなんてありません。
料金が安いのですから、施設的にはホテルや旅館と比べて落ちるのは致し方のないところ。もちろん旅館と比べても遜色のない施設とサービスを提供する宿もありますが、たいていの場合、基本的には何もないと思ったほうがいいでしょう。
まず、部屋に風呂やトイレはないところが多いです。お風呂は共同か、順番に空いていれば入るという方式。もちろんドライヤーや歯ブラシ、浴衣なんてものも備え付けはありません。テレビとクーラーも、竹富島の場合、ない所の方が多いです。
でも、テレビがなくたって、宿によっては夜はサンシン弾きながら宴会をやるところもあるし、星空を眺めながら泡盛を飲むのもおつなもんだし、せっかく離島に来たのですから文明から離れて自然の声を聞いてみるのもいいかと思います。
クーラーがないというのは一見とんでもないことのように見えますが、実は都会と違って自然に囲まれた島の夜は意外と涼しいのです。窓を開けていれば風が入ってくるし、夏でも暑くて寝られないということはありません。
たいていの民宿には常連さんがいます。と言うと、なんとなく自分がこの宿の主であるなんて思っている人がふんぞり返っている姿を思い浮かべる 人もいるかもしれませんが、そんなことはなくて、つまりはリピーターの人が多いということ。
初めて訪れる人でも、すぐに他のお客さんたちと打ちとけることができるのが民宿の良いところ。
では、なぜ常連さんが多いかというと、それはやはり1度来たら2度でも3度でも来たくなるような魅力をその宿がもっているということです。施設的には不便を感じることもある民宿のどこにそんな魅力があるのでしょうか。それは・・・
それぞれの民宿にはそれぞれの特徴があります。例えば庭がとてもきれいだとか、民宿のオヤジさんがとても良い人だとか、食事がとても良いとか 様々な個性があります。
他にも夜は庭でサンシンを弾きながら泡盛を出してくれて宴会をするような宿もあるし、ボートを出してくれて珊瑚礁見学に連れていってくれるような宿もあります。
もちろんそれらは民宿の人の好意によっているので、いつも宴会があって島歌が聴けるわけじゃないし、ボートだって毎日出るわけじゃありません。
それは、民宿が個人経営の宿であって、島というところはいろいろと会合やらなんやらでつき合いの大変な所なので、いつもお客さんが第一というわけにはいかない場合があります。その辺はご理解ください。
以上のように施設面やサービス面では至らないところがあっても、それでも常連さんが毎年のように訪れるのは、やはりその宿のおじさんやおばさん、ヘルパーさんの人柄に惹かれるところが大きいです。
訪れたときに、おかえりなさいと言って出迎えてくれて、帰るときは、また来年帰っておいでと、港で手を振って見送ってくれる。そんな何気ないことが、時にはその旅行で一番の思い出になって涙が出るほどの感動であったりします。
たまたま一緒に泊まって仲良くなった他のお客さんとも、帰ってからもつき合いが続いたりすることもあるし、それで結婚する人も結構たくさんいます。都会で暮らしているとうっとうしいと思えるような人間関係が、離島という自然に囲まれた人間本来のリズムを取り戻させてくれる場所では、とても素直にとても自然に他人に対して向かい合えるときがあります。
ホテルなどでは決して出会えない人間関係と、そして自分自身に対する自分の思いに出会えるところが離島の民宿だと思います。どうしてもきれいなベッドでなければいや、というのでなければ、ぜひとも民宿に泊まってみてください。本当の自分が見えてくるかもしれません。