竹富島のリゾート施設について考えてみよう

小さな島の大きな問題(特別編)

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過去のリゾート計画とその顛末

これについては、今回の建設計画について、建設者側である南星観光(※南西観光ではありません。)と竹富町が交わす予定の協定書の冒頭部分が詳しく、まとまっているので、これを引用させていただきます。この協定書は南星観光側が作成したものであり、多分に同社の主張が含まれていることをお断りしておきます。
協定書はまだ案の段階で表に出せないようですので、私が補足を付けて、その冒頭部分の「事業の経緯」の内容を簡単にまとめておきます。


1.話は沖縄の本土復帰前に遡ります。当時の竹富島は観光地ではなく、正に離島そのもの。観光客も少なく、島で生活していけなくなった住人がどんどん島を離れて行った時代です。

2.生活するために、または島を離れるために、島の土地は売られていきました。当時は竹富島憲章などなく、自由に売買されていたときです。島の土地の値段は二束三文だったこともあり、どんどん売却されていきました。
沖縄復帰による観光客増加を当て込んだ本土の資本も大量に流れ込み、島の3分の2にあたる土地が本土資本の会社所有となりました。

3.このままでは竹富の将来が危ういということで、上勢頭保氏が先頭に立ち、復帰前後の時期に長い期間をかけ交渉をし、ようやく売られた土地の大半を買い戻しました。いくら二束三文の土地とはいえ、これを買い戻すには巨額な資金が必要で、一個人である上勢頭氏の資金力では無理がありました。そこで、國場組(こくばぐみ)に資金的な支援を受けることになりました。具体的には数億円という規模でした。

4.ここで國場組について簡単に説明しておきます。國場組は沖縄県内最大手のゼネコンで、2000年の九州沖縄サミットでも主たる建造物を手がけました。しかし、1990年代、バブル崩壊後に経営危機に陥り、倒産寸前の噂も出ました。現在ではほぼ立ち直ったようです。
この経営危機の時期があったということが、今回の竹富リゾート計画の直接的な引き金になりました。後述します。 → 國場組のHP

5.取り戻した土地に関する國場組と上勢頭氏の権利関係は、上勢頭氏が土地の所有権を持ち、國場組が抵当権を有するというものです。上勢頭氏としては、当然この借金を國場組に返さなくてはいけません。そこで、1985年、國場組と上勢頭氏の会社である南西観光が組んで、竹富にリゾート施設を建設する計画を立てました。

6.ところが、開発計画の許可が下り、建設にかかろうとした頃、バブルが崩壊し、國場組もその余波を受け経営は危機状態に陥ります。開発を続行することはできず、計画は無期限延期となりました。

7.世間ではこの頃、金融機関の巨額の不良債権が問題になり、金融機関の倒産や再編が問題になっていた頃です。國場組は倒産こそ免れましたが、竹富の土地に保有していた抵当権を放っておくわけにはいかなくなりました。金融機関再編もだいぶ落ち着いてきて、いよいよ不良債権を整理せざるを得なくなり、抵当権(正確には転抵当権)は債権回収系のファンド会社に売却されることになりました。 この間、借金はそのまま残り利子がふくれあがっていきました。具体的には、住民説明会でも出た10数億円という金額です。

8.ここで、抵当権が売却されるということについて補足説明をしておきます。抵当権とは、例えば不動産を購入するときに銀行から金を借りる際に、その不動産そのものを担保にする権利のことです。万が一返済がされなかったときには不動産を競売にかけて、その売却金の中から抵当権をもっている銀行が優先的に弁済を受けることができます。
そして、この抵当権そのものも売り買いすることができます。つまり、優先的に弁済を受ける権利を売買するわけです。今、世界同時株安の原因とされ話題になっているサブプライムローンも、住宅ローンの担保だけを証券化して売買した結果、起きた問題です。

9.抵当権が回収系のファンド会社に売却されたということは、竹富の土地が債権回収のために、いつ競売にかけられてもおかしくないということです。昔の二束三文の頃と違い、現在では観光客も増え、土地の価格は急騰しています。とすると、競売にかけられる可能性はかなり高いということです。
競売にかけられるとなると、どこの誰が買い取るか分かりません。外資系の資本が入って来ようものなら、島はどうなるか全く想像も付かなくなります。なんとしてもそれを阻止し、抵当権を買い戻さなくてはなりません。そこで、上勢頭氏が支援先として選んだのが星野リゾートだったわけです。

以上が今回の竹富リゾート計画の前提となる事情です。繰り返しますが、以上の説明は、建設側の説明に加えて、私個人が用語などに補足的な説明をしたものです。事実についての正確性の保証はありません。

では、次に今回のリゾート計画を見ていきましょう。

 

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